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2016/03/06

マーチNISMO S 試乗レポート Ⅰ

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2013年6月にフェアレディZ NISMOと同時に発表されたマーチNISMOシリーズ。
ジュークNISMOからスタートした一連のNISMOロードカーシリーズの第3弾だ。

NISMOロードカーシリーズに共通したイメージのエアロパーツを身にまとい、
どちらかといえば女性的なK13型マーチが、ぐんとスポーティな出立となった。

先代のK12型は丸々とした愛嬌のあるスタイリングで個性が際立っていたが、
現行のK13型はオーソドックスなトレンドのスタイルになったといえよう。

K12-070605-05-sourceとはいえ、よーく見ればサイドビューに先代のイメージを残している。

マーチNISMOには、ベースのマーチと同じ3気筒1200㏄エンジン+CVTの”マーチNISMO”と、
4気筒1500㏄+5速MTの”マーチNISMO S”がラインアップされている。

 

ようやく登場した気軽に遊べる日産車

やはり走り好きにとっては5速マニュアルのマーチNISMO Sが気になるところ。
なにしろ、このクルマが登場する以前は、日産車でマニュアル車を選択しようとすれば、

なんと!フェアレディZしか選択肢がなかったのだから、その存在価値は大きいと言える。
マニュアル車で気軽に走りを楽しもうとすれば、他メーカーのクルマを選択するしかなかったのだが、

ようやくエントリークラスでも日産車で遊べる時代がやって来たのである。
そういう面からも日産ファンにとっては大歓迎の1台ではないだろうか。

さて、そのマーチNISMO S。
エンジンは1500㏄のHR15DEで、最高出力は116ps/6000rpm、最大トルクは15.9kgm/3600rpm。

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HR15DEは、先代にあたる初代E11型ノートの主力エンジンだった。
レギュラーガソリン仕様で109psの最高出力だが、低速トルクの太さで元気な走りが身上。

「ビュンビュン系・・・」のキャッチフレーズでもおなじみだった。
そして、この先代ノートにはオーテックジャパンが手掛けた

e11_rider_20101201_01_hi”ライダー・ハイパフォーマンススペック”という高性能版が存在した。
ハイオクガソリン仕様で116psの最高出力までチューニングされたモデルだ。

マーチNISMO Sのカタログスペックと同様の数値だが、じつは細かな点で異なっている。
とくに中低速トルク特性やエンジンサウンドにもこだわったという。

組み合わせるトランスミッションはルノー製の5速マニュアル。
先代のK12型マーチから、このルノー製ミッションになっているが、

ルノーのグローバル戦略で同じミッションを搭載しているクルマは日産車以外でも多い。
ちなみに、今の時代、なぜ6速じゃないのか?という意見も多いだろう。

この辺りは、やはり手持ちのミッションとコストの関係なのかもしれない。
日産としてもできれば6速を載せたかったであろうことは想像に難くない。

とはいえ、サーキットやワインディングを楽しむなら5速で十分。
一般的な6速ミッションは、オーバードライブギヤが増えた設定が主流だから。

つまり6速の恩恵は、高速道路のクルージングで活かされるレベルなのだ。
したがって5速までの各ギヤの刻み代は6速も5速も大差ない。

となれば、5速はクルージング用と割り切って飛ばし、
4速までをクロスさせた方が、よりマーチNISMOの個性を際立たせたのでは?

というのは筆者の淡い期待である。

日本では基準車のマーチには2ペダル仕様しか存在しない。
昨今の日本市場を考えれば、2ペダル車が主流になることはやむを得ないことだ。

一方、海外では相変わらずマニュアル車が存在する。
K13型マーチも海外に行けばマニュアル車が当然のごとくラインアップされている。

一説によると、マーチNISMO Sの1500㏄マニュアル車はオーストラリア仕様のマーチが
ベースとなっているらしい。

今や、少数派となったマニュアル車愛好家のために、走れるクルマを提供してくれたことが、
もっとも大きなことなのではないだろうか。

ライバルはスイフトスポーツ?!

im0000001495さて、ようやく日産車に登場した「走れるテンロククラス」。
走り系なれば当然、スズキのスイフトスポーツは意識したくなる!

まずはボディサイズから見てみよう。
全長はマーチの3870㎜に対し、スイスポは3890㎜と20㎜長い。

一方、全幅は1690㎜に対し、1695㎜とほぼ同等。
全高は1495㎜に対し1510㎜とわずかにスイスポがの背が高い。

トレッドはFR1470mm、RR1475㎜と同じ。
ホイールベースは、2450㎜に対し、2430mmとなっている。

サスペンションはフロントがストラットでリアがトーションビーム。
これもこのクラスのスタンダードでスイスポと同じだ。

ただし、ブレーキに関してはマーチのリヤはドラムなので、
4輪ディスクのスイフトにはスペック上、見劣りがする。

装着するタイヤはマーチが205/45R16、スイスポは195/45R17と16インチと17インチの違い。
タイヤ外径はマーチの590㎜に対し、スイスポは607㎜と約15mmほど大径タイヤだ。

ボディ寸法やシャシーレイアウトに関しては非常に似通った2台であることがわかる。
一方、車重に関しては、カタログ上マーチの1010㎏に対しスイスポは1040㎏。

ただし、マーチの実測重量はガソリン満タンで1tを切っている。
実際、当サイトのマーチNISMO Sはギリギリの999㎏だった。

馬力と車重についてはサバを読みたくなるものだが、どうやらマーチの場合は、
車重についてはカタログ値の方が重いようだ。

改造車検扱いのマーチNISMO Sでは、様々なオプション等を装着した最大重量を
カタログ上の車両重量にしているふしが感じられるのだ。

となれば、動力性能の要となるエンジン性能が気になるところだ。
前述のとおり1500㏄、116psのマーチに対し、スイスポは1600㏄、136psという強心臓。

しかし、1tを切る車両重量と数値に現れない中低速域のトルク特性で、
街中では意外と速さを感じさせるのがマーチNISMO Sの走りなのである。

長くなったが、以上がカタログスペックから読み取れるマーチNISMO Sの持ち味。
次回は、そのインプレッションを街中、ワインディング、サーキットでお伝えしたい。

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